中国農民暦で知られている中国暦は驚くほど正確なシステムであり、時間の経過を記録するだけでなく、運勢判断の道具としても使われます。運勢判断において一番有名なシステムは四柱推命であり、中国農民暦に現されている出生日からその人の運命を読み解きます。そのような暦の特徴は年月日時間の全ての時間に関する情報が五行―万物総ての構成物と考えられている木火土金水―によって示されていることです。五行間の関係で人の運勢をはかり何がやってくるかを予測し それゆえこの知識を使うことによってその人は幸運を増し、不運を最小化することが出来ます。
農民暦2008年の戊子年(新暦2008年2月7日から始まり)は二つの五行で示されます。水の上に土が座っている状況です。五行間の関係である相生相剋でみると、土は水を剋します。それゆえ水の上にある土はコントロールを象徴します。しかし、子年の水は強く水の上に浮かぶ土は土台が無く、海の水をコントロールする事は出来ません。それゆえ、水を尅する代わりに、土と水の五行の衝突に近くなります。上にある土は陽土で山を象徴し、山は安定さと堅固さの感覚を与えます。しかし海の中に浮かぶそのような土は土台において弱く、安定感が感じられません。この五行の関係において見えてくることは、2008年は一見安定しているようにみえて実は水面下の緊張と衝突があるということを示します。
中国暦は60年周期です。これが意味する事は60年前の1948年に同じく人類は戊子を経験しているということです。この年はソビエト連邦と西側諸国の間での衝突が、ベルリンの壁とNATOの前身である欧州共同体をブリュッセル条約で設立したことにより緊張度を増した時期です。この年の5月にイスラエルが建国し、イスラエルとアラブ諸国の衝突もはじまり、第一次中東戦争へと発展していきました。
中国漢字である陽土の「戊」は大きな山を示します。堅実で安定した人間性と関係しています。戊の日に生れた人々は穏やかで安定しており、忠実で実際的であり、「地に足の着いた」人たちです。「戊」の日に生れた有名人は例えば、ヒラリー・クリントン、デンゼル・ワシントン、デイビット・ベッカム、マフムード・アフマディーネジャード(イラン大統領)、マイケル・ジャクソン、ディック・チェイニー、エリック・クラプトン、ベン・アフレック、などがいます。
子は一番強い水に属します。そして12ヶ月の最初の月です。それゆえ子年は国際関係や社会秩序の新しい始まりをもたらすこともあります。これはある国にとっては新しい政権の新しい政府であったりします。まさに2007年と2008年の間には主要な選挙があり、沢山の国でリーダーシップが変るでしょう。これにはアメリカやイギリス、ロシア、フランス、台湾などが含まれます。子はまた「桃花」とも考えられます。それゆえ子年はロマンスと性的スキャンダルをより刺激するでしょう。子は午と冲の関係です。これは水と火の間の衝突であり水と火、空気と海に関係する事故を引き起こします。子は一番強い海の水であり、大きな洪水または津波の災害を引き起こします。歴史上の最も有名な水害として、2004年12月26日に起った南アジアの津波と1912年4月14日のタイタニック号の沈没が挙げられます。両方とも子が顕著になった日に起っています。さらに遡ると、1228年戊子の年にオランダで大洪水が起り、10万人が亡くなりました。もう一つの戊子の1588年にはスペインの無敵艦隊がアイルランドでひどい嵐にあい5000人の人々が亡くなりました。戊子の1888年にはアメリカ東海岸で暴風雪がおこり400名の人が亡くなりました。火と水の衝突は火に関係する事故を引き起こし、航空業界はその火のカテゴリーに含まれます。そのように子年は空の災害も見受けられます。沢山の航空事故があった典型的な年は前回の子年で1996年です。この年の間、20もの主要航空機が墜落しています。その中にはアメリカのTWAボーイング747の7月の墜落とそれに伴う230名の死者も含みます。前回の戊子の1948年には、6月に起こったキャシー・パシフィックのハイジャックも含む多くの航空機墜落がありました。
戊子は不安定な土をも示します。これは土の災害である地震、地すべり、建物の倒壊も引き起こします。土の五行は同性愛にも関係します。多くの有名な同性愛者がこの戊の日に生れています。例えばレオナルド・ダ・ビンチ、ミケランジェロ、チャイコフスキー、ジョージ・マイケル、ボーイ・ジョージ、アンディ・ウォーホル、トレーシー・チャップマン、k.d.ラング、ロージー・オドネルなどです。そのようにこの面でも2008年は沢山の問題がある可能性があります。どのように土の五行が同性愛と繋がっているかは実際のところ明らかではありません。多分、土が他の五行より中性的な性質であるからでしょう。
子と午の冲は水と火の五行の間の大きな衝突です。傷害と流血をしばし引き起こします。それゆえ午年生れの人は特に2008年に気をつけなくてはいけません。火に対して水が剋しているので、危険は水災、火災に関係し空や海での事故かもしれません。午年生れの人は丑のペンダントをすることを勧めます。丑は子を引き付けて午から離すことを助けます。それゆえ冲のマイナスの影響を最小化することが出来ます。午年生れの人には2008年は移動、旅行、変化などでかき回される年になるでしょう。そのような移動、例えば家やオフィスの引越などに従事することは適切です。旅行もいいのですが北に直接向う旅行は避けたほうが良いでしょう、というのも北が2008年の太歳の方位にあたるからです。
子は卯と刑の関係を形成します。この刑は不調和、心配事、イラつき、もしくは隠れた病気を引き起こすかもしれません。それゆえ卯年生れの人は丑のペンダントを身に着けて、子年の刑の影響を最小化することを勧めます。
五行は私達の身体の各部位を表します。土は胃、膵臓、筋肉と細胞に関係します。土に関係する健康上の問題はお腹の問題、食中毒、下痢などがありえます。土の五行の不調は筋肉と細胞の問題を意味し、肥満、糖尿病、癌をもたらします。土の五行の不均衡は全ての病気を引き起こします。糖尿病はインシュリンの不調によって引き起こされる病気で、インシュリンは膵臓で作られ、中医学において土の五行で象徴されます。糖尿病はそれゆえ土の五行の不均衡によってもたらされます。それゆえこの種の健康上の問題が土と水の年である2008年に注目されるでしょう。
最近で最も人類の存続に脅威を与える差し迫った問題は地球温暖化です。北極の氷は大変な速さで溶け出しており、2050年までには多くの人口の多い海岸都市が海の底に沈むと予想されています。2007年に気候の目覚しい変化を私達は経験しました。そして災害を引き起こした天候が沢山ありました。そのような重大な地球温暖化のインパクトが2008年に強くなることが予想されます。戊子のペアは大海に浮かぶ巨大な氷塊と解釈することも出来ます。そしてこれは北極と南極の溶けた氷が2008年になってより不安視されることを示しています。大きな水災の一つであるタイタニック沈没の運命を決した瞬間を調べてみると、1912年4月14日の深夜に浮遊していた氷山とタイタニック号が衝突したことが見て取れます。そしてその決定的日時を中国暦に直してみると、この日の深夜の時間は戊子であり、戊が氷山を示しています。これが2008年の五行と同一であるわけです。
2008年には気候変動に関連する洪水や水の災害が多く予想できるでしょう。そのような警報は中国暦に現れているだけでなく、風水にも反映されています。2008年の飛星の番号は水を象徴する1であり、それが中央にきています。この中央の番号はその年にひろがる注目される出来事をしばしば反映します。例えば2005年に飛星4が中央に来ますが、4は鶏を象徴します。この年鳥インフルエンザの脅威が始まりました。2006年は星3が中央に来ますが、それは紛争と地震をあらわします。2007年に中央を占有していた番号は2であり、それは病気を示し、鳥インフルエンザの警報がもう一度注目を浴びました。 それゆえ1が中央にくる2008年は洪水と水害のより多くの問題を予想しなければいけません。地球温暖化は全人類に関わる問題の一つで、私達一人ひとりが効果的な方法で環境を保護し、二酸化炭素排出量減少の動きを支持していく義務を持っています。
経済に関しては、火の五行はストックマーケットの裏の推進力です。2008年は陽の土が天干にあり水が下にあります。支配している五行は水です。そのようにこの年は2006年2007年の加熱した経済状況の後、熱が冷めていく年です。火は経済市場の象徴で、強い火は楽観主義と投機的心理状況を刺激します。火がないと、投資家は冷静にかつ保守的に行動します。しかしながら、強い水の五行は土の産業へのお金を象徴します。強い水が出ていると、不動産市場はまだ活動的で儲けになります。2008年の火の五行が無いにも関わらず、春と夏は強い木と火の影響を示し、株式や不動産市場に置いて急上昇を引き起こす可能性があります。しかし投資家は用心深く実際的でしょう。そして2007年の陰火である丁年にみられた顕著な降下はないでしょう。一般的に2008年はクールダウンの年で株式市場においては安定的で穏やかな年になります。
子年の強い水は土と金の産業を好みます。土が水を剋すので、土の産業にとって子は金銭の象徴(財)になります。土の産業とは資産運用業、鉱業、ホテル業、化学産業、保険業界を含みます。金の産業に関しては、金が水を生じるので2008年の強い水の要素は金の産業の中で生産性と強い活動力を示唆します。金の産業とは機械産業、コンピューター、ハイテク産業、スキンケア、健康ビジネスを含みます。木の産業である衣料、ファッション、書籍、出版、製紙、林業、家具産業も儲けを生じる年でしょう。木が土を剋するため2008年の土が現れていることは木の産業の財を象徴します。しかし儲けは表面的に過ぎないでしょう、というのも土の五行が弱いからです。
2008年繁栄の少ない産業は水と火の五行のビジネスです。水の産業は運送、コミュニケーション、飲料水などの分野を指します。子年で現れる強い水は水の分野でより激しい競争をもたらします。そしてこのことが利益の面を弱くしてしまいます。火の産業はファイナンス、株式市場、エネルギー、電気、エンターテイメント、航空業界を指します。火は金を剋し土を生じるので火の産業において金が財をあらわし、土が生産性を表します。2008年は金の五行が無く、土が弱いので、火の五行に関係する産業はこの年に比較的弱くなります。
不動産市場は土の五行で象徴されます。この産業は過去2004-2005年の申年と酉年において強い活動をもっていました。というのも金の五行は土の産業の生産性を表すからです。2006年の丙戌年には、火と土が強い競争をして利益を失わせてしまったので、低迷がありました。しかし2008年は、金の五行が無いことに起因する不動産市場の強い活動が無いにも関わらず、子の水の五行が土の産業に金運を持ち込みます。
ナスダックで代表されるハイテク産業に関して、この産業は金の五行によって主に代表されると私は仮定しています。そのように、ハイテク産業の繁栄は水と木の強い出現を必要とします。そしてそれらは金の産業の生産性と財を象徴します。2008年の水の五行は、ハイテク産業の活動を示しとても強いでしょう。しかし木の五行が無いことが現実的に実体のある金銭的獲得のない活動になる可能性があります。
要約すると、子年でよい仕事をする産業は土と金の五行の産業、つまり、不動産、ホテル、鉱業、保険、機械、工学、健康、コンピューター、ハイテク産業です。水と火に関係する分野はよくないでしょう。水の産業は運送、コミュニケーション、飲料産業で、火の産業は株式、財政、エネルギー、電化、エンターテイメントビジネスです。木の産業―衣料、出版、ファッション、家具などは実体が無く表面的な繁栄をともなう年となるでしょう。
一般的に、戊子年は外側では表面上穏やかですが、その穏やかさはしっかりした土台の欠けていることを象徴しています。そして、山は崩れて海の恐ろしい水に飲み込まれる可能性があります。いくつかの世界秩序が現れ始めましたが、安定度が増すには時間がかかるでしょう。子から始まる十二支の周期の新しい始まりは地球温暖化の加速をクールダウンさせゆっくりとしたものにするかもしれません。
十二支のなかで最も好ましくない動物は午であり、子と冲の関係を持ちます。この冲は動乱、波乱、運動、変動を引き起こします。午年生れの人はより多くの移動や運動、例えば転職や引越しが予想されます。丑のペンダントを身に着けて子を引き離しましょう。午の人にとって子との冲は水と火の五行に関係する事故、たとえば爆発、火災、空や海での交通事故を引き起こす可能性があります。この年と冲にある人たちにとって、旅行の機会を多くすることや、引越、転職は許容内です。しかし午年生れの人にとって太歳の方位である北に向って旅することはお勧めできません。また海を旅行することも勧められません。他の動物で好ましくない位置にあるのは卯と子です。卯が子と出会うと、「二刑」を形成します。この刑は不調和、いらつき、心配やフラストレーションを通常運んできます。子年に生れた人も犯太歳になり吉兆ではなく、丑のペンダントを身に着け否定的な影響を最小化する必要があります。水と火の不均衡は午によって運ばれてきて、子は人水の病気、例えば高血圧、動悸、不整脈、炎症、糖尿病、そして腎臓の問題を引き起こします。そのように抗酸化物やオメガ3オイル、コエンザイムQ10などを取り、循環器系の病気や高血圧、炎症の病気を予防する必要があります。
子年と合う動物は丑、申、辰です。これらの動物にとっては調和の年となります。しかしそのような動物占星術は完全に信頼できるものではありません。というのもこのシステムが本当の運勢判断ではないからです。より信頼に足りる子年との運勢判断をするには四柱推命を総合的に確認する必要があります。そしてそれは出生年月日時間の全ての情報を必要とします。十二支が4つの柱にそれぞれ現れますので、冲や刑の関係にある動物の年の生れにある人が子年の影響を受けるだけでなく、その関係は月、日、時柱にその動物を持つ人にも影響があります。
2008年の冲の関係にある午年に生れた有名人はポール・マッカートニー、デンゼル・ワシントン、ジョン・トラボルタ、コンドリーザ・ライス、リチャード・リー、アンゲラ・メルケル、ヴィクトル・ユシチェンコ、キーファー・サザーランド、ウォーレン・バフェット、ケイティー・ホームズなどがあげられます。午年生まれではありませんが午の日に生れたため、冲の関係にある人もおり、彼らにとっては2008年が課題の年となるでしょう。例としては、クリス・マーティン、ローラ・ブッシュ、デイビッド・ファーニッシュ、エリザベス・テイラーなどです。
子年に生れた人は「犯太歳」といわれます。そして丑のペンダントを身に着けることを勧められます。子年の人の例として、チャールズ王子、ヘンリー王子、グウィネス・パルトロー、キャメロン・ディアス、ジョン・マッケイン、オリビア・ニュートン-ジョンなどが上げられます。
亥、卯、未年に生れた人にとって、子の年は「桃花」となり、異性との友情を発展させる機会のあるより社交的な年になるでしょう。
風水エネルギーも年毎に変ります。それぞれの年の最初に良いエネルギー、悪いエネルギーの再配置を確認する必要があります。そうすれば、もし家やオフィスの重要な場所に悪いエネルギーがやってきてしまったときに、必要な予防をする事が出来ます。子年には「五黄」―障害と不運を象徴―と呼ばれる悪いエネルギーが南に来ます。もし家の南が重要な場所、例えば寝室や入口の場合、金属の風鈴をかけて悪いエネルギーを解消することを勧めます。最悪の月は2月、8月、11月でしょう。もう一つの悪い数である2は病気を象徴しますが、2008年には北西にきます。2の悪い影響を減少させる伝統的な方法は六帝古銭(6枚の銅銭を連ねたアイテム)を家の北西の影響を受けているところに下げる方法です。太歳は今年北にきます。それゆえ「北に移動する」こともしくはその方位に大きな建築をすることは好ましくありません。また真南に背を向けて座ることも勧められません。というのも「三殺」と呼ばれる好ましくないエネルギーに背を向けるからです。太歳と「冲の位置」である方位です。悪い星である3は紛争と強奪の星です。これは家の西に来るので、その悪い影響を減らす為に紅い紙をおくことが必要です。また、スキャンダルを示す悪い星の7は南西にきます。7の伝統的な解決法は3・4本の水で育つ竹を南西の位置に置くことです。