レイモンド・ロー

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「どういったコースがありますか?」

 レイモンド・ロー先生の日本での風水体系の教授にあたって、ご本人たっての希望で、「日本では、九星気学により、正統風水を自称する人たちによって、誤った見解を含んだ風水が根深く根付いているので、正しい手順で教えて行きたい。」とのことです。
 その正しい風水の教授方法とは、「風水を学習する場合は、通常まず四柱推命や易から学習を始めるのが適切である。」という、レイモンド・ロー老師のお言葉に従い、日本国内における「レイモンド・ロー風水体系」は、四柱推命クラスと易クラスからはじまり、風水の応用過程に進んでゆく計画です。

★日本における「レイモンド・ロー風水体系」プログラム
A.四柱推命基礎コース(3日間)
B.四柱推命応用コース(2.5日間)
C.易コース(2.5日間)
D.風水コース基礎(3日間)
E.風水コース応用(3日間)
F.風水実習クラス(1日間)
G.風水アドバンスクラス(4日間)
合計19日間でレイモンド・ロー老師の「風水体系」は学習できるようになっております。

 全コース受講者は、レイモンド・ローによる修了試験(期日・受講料未定、予約制)の有資格者となります。修了試験に合格するとレイモンド・ロージャパン風水インストラクターとして登録されます。
 もちろん、講座に来る生徒の学習能力や経験によって日数が若干代わる場合もありますが、目安としての日数はレイモンド・ロー老師によって、学習者ができるだけ多く学んで、理解に変わるように教授すると言う目的で立てられた日程です。

「どのコースから勉強したら良いでしょうか?」

 伝統的な風水教授法に基づき、「三垣(理気・巒頭・人命)」と「天体(星命)」の中でも、通常は、三垣の「人命」から学ぶのが正しいとされます。
 と言いますのも、当然、「風水(理気・巒頭)」による新築、改築、移転などを行っても、そこに住む人の運気は、上がるか下がるかするわけです。しかし、風水によって運気が上がったか、それとも、住んだ人の人命による運気によって、運が上がったのかを判別するためには、「人命」をまず判別できないならば、風水による現象化すら判別すらできないからです。
 つまり、「風水(理気・巒頭)」、「人命」との組み合わせから以下の四つのパターンが考えられます。

<新築、改築、移転による結果>
1.風水によって運が良くなった→人命による運の上昇かもしれない
2.風水によって運が悪くなった→人命による運の下降かもしれない
3.人命によって運が良くなった→風水による運の上昇かもしれない
4.人命によって運が悪くなった→風水による運の下降かもしれない
つまり、「人命」による判断がまずできないと、当然「風水」による判断もできないと言うことです。

 もっと簡略して言うならば、「風水」という要素を除いても、人間は生きていれば「人命」による運気によって、起こる現象にみられる運気は、上昇、もしくは下降すると言う単なる事実です。
 一言で言えば、「家があっても住むのは誰ですか?」と言う単純な疑問に帰着して、家だけの運気を観るのではなく、「人」を最重要視するヒューマニズムに基づきます。
 つまり、家があっても、住む人がいなければ、その家に何の意味もないと言うことです。
 突き詰めれば、「世界が存在しても、それを認識する自己という存在がなければ、世界が存在すること自体に意味や自己との関係性を見出せない」と言う哲学的な命題に一致します。
 それが、風水によるものか、自分の運気によるものか判断できないならば、「風水」自体、「当たるも八卦・当たらぬも八卦」という結論で終わってしまうという、曖昧で怖い部分が潜んでいるのです。
 そのため、人命と風水の切り分けが行えるようになって、はじめて風水を学ぶのが基本なのです。

 レイモンド・ロー老師の「四柱推命クラス」は「子平風水」という形で、ダイレクトに風水も扱いますし、「易クラス」に関しては風水原理の根幹ですので、皆様の風水に対する見解が磐石になり、学習の喜びを満喫できること請け合いですので、日本での「レイモンド・ロー風水体系」に添う形で、学習を進めていってくだされば幸いです。
 つまり、レイモンド・ローの風水体系は、三つの側面から成り立ち、「四柱推命」・「易」・「風水」で全て関連性を持っています。
 レイモンド・ロー先生が構築した「命・卜・相」を組み合わせた一つの体系を勉強する上で、理想としましては、A.四柱推命基礎コース(3日間)、B.四柱推命応用コース(2.5日間)、C.易コース(2.5日間)、D.風水コース基礎(3日間)、E.風水コース応用(3日間)、F.風水実習クラス(1日間)、G.風水アドバンスクラス(4日間)の順で勉強するのが望ましいです。

「風水を勉強したことがあるのですが、応用コースから参加しても宜しいでしょうか?同じ風水でしょ?」

 もちろん、風水という広範囲の定義を使えば、子平(四柱推命)を理気に使うことも、奇門遁甲の四十格を用いても、同じ「風水」と言うことになります。つまり、子平を使おうとも、奇門遁甲を使おうとも、用途が陽宅と呼ばれる家相や陰宅である墓相、また陽宅・陰宅それぞれの地相に対して使用されるのならば、「風水」と言うことになります。
※理気とは、時間による気の運行の循環による作用

 それでは、もっと範囲を狭めて、「玄空飛星」という近年頻繁に用いられている風水・理気に使用される技術を色々なところで指導されている「玄空飛星」が同じ玄空と呼ばれる技術かどうか、考察したいと思います。
 レイモンド・ロー先生の「玄空飛星」技術は、伝統的な歴史に還元してみてみると、明末から清初期にかけての著名な風水師、章仲山の直系の玄空風水で、「山水飛星」と呼ばれる技術に該当します。章仲山は、蒋大鴻(1616年-1714年)の風水学を大成したことで知られる著名な風水師です。
 近年の主流を占めます『沈氏玄空学』を大成した沈竹祁(1848年-1906年)の玄空は、章仲山の死後、章仲山の書き残した遺作から沈竹祁を通して考案されたものです。また、もう一つの著名な玄空体系を考案した談養吾(1890年-没年不明)は、章仲山の姻戚とされる楊九如から玄空学を学び、「談氏玄空」を大成しました。

<玄空飛星の系統図>

 実は、現代における「玄空飛星」は、全て章仲山からの伝統的手法が、『沈氏玄空学』に到って、解釈が激しく変わり、章仲山の嫡伝とされ、姻戚である楊九如から談養吾、章仲山直系の盧恆立(レイモンド・ロー)と、大きく区分けして、三体系もの違う「玄空」となっており、その技術はどれもまったく違います。
 小生は、個人的には章仲山から考える直系の「玄空」こそが、王道だと思っています。
 結論としましては、「風水」と呼ばれる広範な範囲の自然科学のうち、玄空と呼ばれる技術一つとっても、こんなにも違うということをご理解いただければ幸いです。

「四柱推命を勉強したことがあるのですが、応用コースから参加しても宜しいでしょうか?同じ四柱推命(子平・八字)でしょ?」

 もちろん、コースという名前で区切られているものは、どのコースから受講してくださっても、結構です。ただし、基礎と応用コースに分かれている「風水」と「四柱推命」コースに関しましては、やはり、基礎を受講せずに応用コースだけ受けるのは、あまり得策では無いように思われます。
 と言いますのも、高い受講料をお支払いになって、講座に参加し、授業についていけないなどの弊害があるからです。それは、参加者の立場に立たせていただいた考え方ですが。

 また、「同じ四柱推命(子平・八字)でしょ?」、と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも、四柱推命(子平・八字)自体に多くの体系があり、どの体系に属する四柱推命を勉強したかによって、応用コースから参加しても講座の内容の理解に差支えがあるかないかが、決まることだと思われます。
 つまり、四柱推命と呼ばれる命理学を学習する上で、「どの体系に属する四柱推命」を勉強したかによって、基礎を飛ばして、応用に参加しても授業に差し支えがあるかないかがわかります。
「どの体系の四柱推命」と言いますのは、「四柱推命」と呼ばれる命理学が歴史上において、研究され発展してゆく変遷において、大きく分けて、まったく異なった三つの体系に分かれているからです。

<古典における三系統の四柱推命(子平・八字)の区分> 阿藤大昇氏による
~名前が同じ「四柱推命(子平・八字)」でも、全く別の三つの占術~
 1.古典『淵海子平』の方法
干支の配合によって格局を分類して行く。用神が日主の強弱と関係性がない。
 2.古典『子平真詮』の方法
五行の強弱を元に、内外の二つの格に分ける。日主を中心に格局名を付けて行く。内格の用神を月令に求める。
 3.古典『滴天髄』の方法
天干の関係を最優先し、従(外格)を取り、従とならないものを不従(内格)とする。従、不従に合わせて、体神を取り、そこから喜忌を割り出す。
 これら三種類の四柱推命(子平)は、全部まったく異なる占術であると言ってもよいくらい違います。同じ四柱推命と呼ばれるため、三つの体系が入り混じり、解釈を誤解して、これらのリンクしない三つの独立した体系を、一つの体系として理論化しているものも見受けられます。当然、理論上で破綻している混ぜこぜの多くの古典を無秩序に学び、多く学べば良いと勘違いした学習者が、日本には多すぎると言っても過言ではないでしょう。しかも、決定的に古典を読み違えて解釈の段階で間違っていることが非常に多いです。日本の四柱推命は、甚だ混乱しています。
 また、レイモンド・ロー先生の四柱推命は、「健康法」と結びつけ、生活において実益の有る一体系ともなっております。それは、風水で行う時として、自己というものとの関係性のない開運とは、異なり、病になりやすい自己の傾向性やどういった病に注意するか、また、病気になったときの対策方法を自己というものと結び付けて具体的に事前に理解することこそ、最大の開運なのです。

「四柱推命を勉強したことがないのですが、講座に参加して授業についていけますでしょうか?」

 まったく、問題ございません。むしろ、複雑な知識や先入観がないために、素直に一から勉強できるので、学習の向上は早いものかと思われます。
 中国では、新しい先生について勉強を始めたら、今まで学んだものに固執せずに、自分を一度空っぽにして勉強しなおすことが望ましいとされています。
 レイモンド・ロー先生も、それぞれの「四柱推命」・「易」・「風水」初めての人でもしっかりと学習し、身に付けることができるように、テキストと講義内容は意図されています。
 もちろん、テキストは、全部日本語訳しますし、講座は全てレイモンド・ロー先生のもとで既に学んだことがある、英語・中国語が堪能な生徒たちが日本語に通訳しながら授業は進んで行きます。レイモンド・ロー先生自体が、授業の進度を一区切りごとに、質問時間を設けて、生徒の理解力を強化するように努めております。
 また、日本においてはB.四柱推命応用コースは、当初の予定から半日間増やし、C.易コースも、半日間増やしました。これは、レイモンド・ロー先生による日本での受講者がしっかりと理解できるように意図された配慮でもあります。
 確かに、各コース共に占術や占験と呼ばれる世界のプロの方たちからの申し込みが多いですが、これらのプロの人々の持つ見識や知識に負けないように、素人の方でも、実り多き学習ができるようになっております。レイモンド・ロー先生は過去に7千人に以上に教えてきた教育の専門家でもあります。

「色々な易、四柱推命、風水の体系があることとおもわれますが、どのように違うのでしょうか?」

 「易コース」の特徴
 少し専門的な話になりますが、まず、易に関しては、「五行易(断易)」と呼ばれるものです。周易の判断は、「面→線→点」という順序です。五行易(断易)の判断は、「点→線→面」という順序に加え「納甲」をします。
 五行易(断易)は、日本では「卜占」にしか使用していませんが、家相にも方位にも用います。

「四柱推命コース」の特徴
 四柱推命は、大別すると三系統に分かれます。

<古典における三系統の四柱推命(子平・八字)の区分> 阿藤大昇氏による
~名前が同じ「四柱推命(子平・八字)」でも、全く別の三つの占術~
 1.古典『淵海子平』の方法
干支の配合によって格局を分類して行く。用神が日主の強弱と関係性がない。
 2.古典『子平真詮』の方法
五行の強弱を元に、内外の二つの格に分ける。日主を中心に格局名を付けて行く。内格の用神を月令に求める。
 3.古典『滴天髄』の方法
天干の関係を最優先し、従(外格)を取り、従とならないものを不従(内格)とする。従、不従に合わせて、体神を取り、そこから喜忌を割り出す。
 レイモンド・ロー先生の四柱推命は、カテゴリー的には1.古典『淵海子平』の体系に近いように思われますが、実際は「健康生活」と結びつけ医学的応用できる内容になっております。

 「風水コース」の特徴
 レイモンド・ロー先生の風水は、十種類以上の方法で、まるで囲い込むように、風水の鑑定を推し進めます。三元・三合複合羅盤上にある天・地・人盤の二十四山を三種類全部使う、非常に古典的な技法でもあります。
 ●山水飛星(玄空)
 ●替星(玄空)
 ●城門訣(玄空)
 ●七星打劫(玄空)
 ●玄空大卦(陰宅)
 ●子平風水(十二長生運の理気)
 ●排龍訣
 ●三元-龍門八局水法
 ●三合-双山五行水法
 ●黄泉殺
 ●黄泉八殺
 ●九星水法(輔星水法)
 ●五鬼運財水法
 ●六十分金
 なかでも、レイモンド・ロー先生の章仲山直系の「山水飛星」と呼ばれる玄空飛星は理気と巒頭が一体化しており、改めて、理気だけの風水とは違う、現実的な影響に触れます。この山水飛星は、楊貧救からの古典解釈の王道で、「人が活動する」、「人が活動を停止する」という行動原理にも及び、それらの活動を通じて、自然の中で何がどう変化してゆくかを追って行くことは、即ち風水を通じた「現象学」そのものといっても過言ではないです。
 三元・三合と呼ばれる時間軸の異なる双方の観点から、雨が降り、水が流れてゆくと言う自然界において至極当然な現象である水法と呼ばれる風水の世界観を現象との組み合わせにより、より精度の高い鑑定ができます。
 風水という現象を観て行く上で、たくさんの角度で分析し、検証しようとする自然科学者のような態度は、弱点とミスの少ないやり方に繋がり緻密です。レイモンド・ロー先生が人の命にかかわる風水というものを如何に慎重に考えているかが伝わってきて、人格者であるレイモンド・ロー先生の人柄と思考がうかがわれる素晴らしい風水哲学です。そのため、伝統的手法に基づき、「五行易(断易)」、「四柱推命」も理気を見るのに導入もします。
 とりわけ、日本ではあまり馴染みのない巒頭も「龍、穴、砂、水」の基本概念から、都市の中での考え方まで、実例を交えて丁寧に学習します。例えば「玄空大卦」と呼ばれる陰宅専門の技術は、巒頭と共に用います。その様に、家相(陽宅)・墓相(陰宅)を地相である巒頭に基づき、理気と合わせて丁寧に学習できます。

 巒頭というと堅苦しい専門用語的な言い回しかもしれませんが、そこには、「何故、古井戸が不吉な現象をもたらすのか?」、「何故、そこで幽霊は現れたのか?」などと、都市伝説とは違いますが、それらの怪奇現象たちを風水の論理に基づき、解明できます。
*リングの話ではありません(笑)
 巒頭とは、「目に見える形のある要素」のことです。

<巒頭~四つの要素>
 ●龍(地勢)…地勢の起伏や曲がりくねり
 ●穴(位置)…地勢の起伏や曲がりくねりの中のどこにあるか
 ●砂(環境)…穴と呼ばれるエネルギースポットの環境と条件
 ●水(流通)…渓(谷川)・川・河・江(大きい河)・道路
レイモンド・ロー先生の風水は、巒頭と理気の双方を重んじるということが良くわかっていただけたでしょうか。

「道路を水の流れとして、風水をする人がいますが、何故、道路が水なのでしょうか?」

 よく、「何故、道路が水なのか?」と質問されますが、まず、道路とは車や自転車、通行人が通るものであり、言い換えれば「人が通る」ためのものです。よく言われることですが、実に人間の体の60%は水でできています。目に見えないほど小さい細胞の中で、水様分子が絶え間なく休まず動きまわり、生命を支えているのです。体積の半分以上が水で構成される人間は、構成要素の最たるものが、当然、「水」ということになります。つまり、道路とは「人が通る」もので、人の構成要素の最たる成分は、「水」であることになり、換言すれば道路とは「水が通るもの」ということになります。
 それは、人垣に囲まれて、押し合いへし合い動かなければならない東京原宿にある竹下通りなど、水そのものなのかもしれませんね。そして、人が集まれば、そこは市場となり、栄えてゆくと言う自然の摂理は、風水で言う「水」で説明ができるのです。そのため、古代より中国では、商売繁盛を願うものは、巒頭のできる風水師に「水」を見てもらうのが、良いとされていました。それが、水法と呼ばれる風水です。
 また、風水の盛んな韓国では、現代でも器量の良い人たちが集まる場に対して「水」が良い、悪いという言葉を日常の中で使います。そこには、人即ち水そのものであるという風水原理が民衆の意識に潜んでいるのです。

<水法の正当な根拠~風水原理から>

 「水」を観るというのは、風水の原理の根幹に基づいています。
 風水の原理と申しますのは、有名な郭璞(東晋276-324年)の著作とされる『葬経(錦嚢経)』に書かれている一節から始まります。

 「氣は風に乗ずれば散じ、水に界てられれば即ち止まる(乗風則散界水則止)」

 小生は、長いこと台湾に住んでいたので、台風直撃地の島である台湾は、およそ一年の三分の一くらい雨が降ります。三分の一くらいと言っても、いたってあいまいな答え方なので、以下の表を見てください。

  *月別統計値(1971~2000年の30年間のデータを元にする)

 総降水量からすると、大体、東京の2倍は雨が降っていたことになりますね。
 そして、雨が降ると家の前を雨水が道路の傾斜に合わせて流れ続けます。
 さて、そこで先ほどの風水の定義ともいえる、気は「水に界てられれば即ち止まる」ということを加味して考慮すれば、素朴な疑問がわいたものでした。

 それは、「雨が降っている日と晴れた日では、水によって気の流れ方が変わるのでは?」という、実に単純にして、明快な風水の定義で当てはめれば、「雨が降っている日と晴れた日では、風水が同じはずがない」という結論でした。
 なにしろ、気は水に隔てられて止まるのですから。台湾という雨が多く降り、降水量が多く、一年の三分の一ほどは、雨が降り続け、水が流れ続ける環境下では、雨が降り、気が「水に界てられれば即ち止まる」とされる日々の影響を晴れた日と区別して、考慮することは、大事では?
 例えて言うならば、一年の三分の一近い日々(約122日分/365日)の風水を考慮することになりませんか?
 雨が降った日と晴れた日の家に流れる気の流れや量や質は違うと思いませんか?
 風水の最も基本の定義から照らし合わせ、水の流れは非常に重要な問題ということになります。

 つまり、水の構成要素でできた人間が通る道路に加え、地下水脈や雨水の流れから派生して、下水道や道路に沿って流れて行く「水」を総合的に観て行く「水法」とは、風水の原理に基づき、大事な理論だと言うことです。

「色々な風水の流派があるのも、きっと、それぞれに違った効果があるからなのでしょうか?」

 自然科学に対してたくさんの思想や哲学があるように、五術(山・医・命・卜・相)や占術にも、同じく、様々な流派や考え方、体系があり、それらは一つの文化的産物であり、自然を科学する東洋人の「気による世界の見方」、もしくは「気の世界」そのものなのです。

 絵画の世界と同じで、自然派や抽象派、印象派など、様々な派と呼ばれるカテゴリーがありますが、それらの優劣を考えるのではなく、「世界の見方」、「意識で感じるもの」の表現そのものなのです。それは、風水の体系や流派の違いも、絵画の「派」の違いと全く同じなのです。

 ちなみに、「雨降って地固まる」は、風水のこととは、関係なく水法の話ではありませんが(笑)、「変わったでき事があってかえって前よりよく基礎が固まる」このたとえは、風水にもいえるのではないでしょうか?風水という日常とは異なる日常から、還元して自分を見つるめたとき、考える自分という人間のより大きな基礎が固まるように思われてなりません。風水が、皆様という人間をより自然について考える人間に変えたとき、この限りある資源で構成された地球も今よりも、もっと良い環境になるのではと考えています。実際のところ、「自然について考える」という視点において、全ての風水に相違はないのですから。
 「風水は地球を救う!」みたいな新興宗教の教祖みたいなセリフまでは、言いませんが(笑)、風水に触れることによって、意識が触発され、人工的になった意識がより自然に還元されてゆくように感じるのは、私だけでしょうか?

 風水によって得られる最たる効果とは、思考や意識の上に反映されてゆくものだと、小生は信じております。また、還元すれば思考や意識が変わるということが、ある意味固定観念や常識で凝り固まった我々からすれば、一つの奇跡なのではないでしょうか。

 本当に価値ある風水とは、原理から考察し、「気による世界観、世界観即ち意識」とするのならば、流派や宗派を超えて、自然観察を通じて、自然の一部である人間の「意識」が変わることが、本当の風水の本質であり、効果なのではないかと小生は、考えております。風水によって投げ与える自然界への変化は、自己という自然においても現れなければ、効果があるといえるのでしょうか?

 あまり、的確なご返答になっていないようで、申しわけございません。

 ただ、質問の「風水の流派によっては効果が違う」という趣旨につきましては、「検証」してみなければ、わからないということになりますが、それぞれの流派に「象意」という現象に対する「意味」の探求をしており、目的別に応じて内容はかなり違ったものにもなっています。

「風水は東洋の科学だと言いますが、どういった観点において科学なのでしょうか?」

 「東洋人の科学」とはどのようなものかを考えるにあたって、スイスの精神科医・心理学者、深層心理について研究し、分析心理学の理論を創始したカール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung、1875-1961年)の考えた「東洋人の科学」とは何かを振り返ってみたいと思います。

「数年前のことですが、当時の英国人類学会の会長が、私に向かって、中国人のように高い精神性を持った民族が科学をつくり出さなかったということは一体どう説明したらいいのか、とたずねたことがありました。私は次のように答えました。『そう見えるのは、あなたの錯覚にちがいありません。中国人は「科学」を所有しています。その科学の”基準”となる「古典」がまさに『易経』なのです。しかし、その科学の原理は、中国における多くの事柄と同じように、われわれの科学的原理とはまったくちがったものです。』と。」
(『黄金の華の秘密』人文書院 C. G. Jung)

 ユング博士の言っている『易経』は、東洋社会において、儒教の経典として名高い「四書五経」の中の書物です。数学者だったライプニッツ(1646-1716年)は、2進法を発明した業績でも有名ですが、ライプニッツは中国の古典『易経』に関心をもっており、1703年、イエズス会宣教師ブーヴェから六十四卦を配列した先天図を送られ、そこに自らが編み出していた2進法の計算術があることを見いだしました。
(フリー百科事典『ウィキペディア Wikipedia』)
 風水は、全て「易」の理論である「河図」と「洛書」に基づいて構成されておりますので、西洋社会、少なくとも分析心理学の理論において、『易経』が科学として認知を得ているという観点から、「風水」は科学なのです。そして、東洋の古代から綿々と続くこれらの知恵は、西洋社会の数学者にも影響を与え、実に今から五千年以上前の三皇五帝の伏羲が、残したとされる「先天図(河図)」と呼ばれる易の原理からライプニッツは2進法を編み出しました。単純に計算しても、東洋の数学は西洋社会よりも、七千年以上進んでいたことになります。
 ただし、古代中国では、教育が一部の特権階級の間にのみ行われる社会制度であり、特に伝統的に価値ある知識や知恵は、それぞれの学派や宗派に分かれて、一部の知的エリートの間でのみ受け継がれるという世襲制だったのです。そのため、悲しい話ですが、識字さえ普及していなかった民間にはあまり普及しなかったのです。
 そして、「風水」と呼ばれる広範な定義を「気による世界観(意識)」という言葉に置き換えさせていただけるのならば、風水は、特権階級、民間などの区分けを越えて、どこにでもあり、誰にでも感じられる自然界にあまねく溢れた「気の世界」だったということです。ただし、その原理や理論ということを追求するのならば、特殊な人々に受け継がれた伝統職人芸であり、白磁や青磁を焼く伝統工芸の職人たちのように、その人たちしかできないという職人気質的な要素を多く含んだ、ギルドのような組合組織が存在していたのも一つの歴史の上からの事実であり、風水の理論や書物は清代に入って民間にまで流布するようになりましたが、実際には唐代にはその黄金期を迎えていた痕跡を歴史的資料から見つけ出すことができます(資料についてはここでは省略します)。唐代には、貧しい人々を風水によって救った歴史的な人物である楊貧救(834-900年)を輩出しています。
 「風水」と呼ばれる根幹は「気の世界観」ですが、原理から理論までを歴史の中で捉え、追求してゆくと、それは一つの膨大な歴史から積み上げられた「自然哲学」、「自然科学」からの課題でもあったということです。そして、それは現代でも解かれていない自然界の原理に迫る「宇宙論」の世界だということです。また、東洋社会では、その答えが全て古代に遡ることにあるとする儒教から始まった懐古主義的な思想が脈々と続き、時代が下るにつれて、内容が粗悪なってきているというものの見方もあります。
 このような考え方は、西洋社会では、既に珍しいことではないのです。それは、13世紀末葉から15世紀末葉へかけてイタリアに起り、次いで全ヨーロッパに波及した芸術上および思想上の革新運動で、ギリシア・ローマの古典の復興を契機として、人文主義と呼ばれた広く文化の諸領域に清新な気運をひきおこし、神中心の中世文化から人間中心の近代文化への転換の端緒を成し遂げた「ルネサンス」によって成し遂げられた成果が物語っています。
 東洋社会における「風水」による古典研究によって、ヨーロッパ社会と同じように、人文主義と呼ばれる広く文化の諸領域に清新な気運が起きてくれれば幸いです。その時には、古代、唐代の風水が原理的に優れていたか、もしくは、現代の風水が優れているのかが明らかになることでしょう。私見ですが、風水の理論は、時代が下るにつれて、簡略化され、内容も迷信じみてきています。意外なことですが、古代の文献を読み解くと、方法は恐ろしく複雑で、天文学や風水、建築学は、ほぼ三位一体の構造を持っています。
 私的見解ですが、風水という現象学において、我々現代人は、なんら新しい発見や発展を一つもしていないというのが、私の持論です。
 それよりも、むしろ退化しているように思われてなりません。つまり、西洋社会における科学が発展してゆくのと裏腹に、東洋の科学は文明の成長に歯止めをかけ、この限りある空間と資源の地球に対して一定の人口調整などのネゲントロピーとしての役割をし、全体論的な視点を含んでいるのかもしれません。

 * ネゲントロピー
量子論の創始者の一人であるエルビン・シュレディンガー(1887-1961年)が生命学の分野に踏み込んだ「生命とはなにか」という命題に対して、生命はエントロピーの法則に逆らう未知のエネルギーによって動いているとしておりこれをネゲントロピーという。

「風水の技術である玄空飛星と奇門遁甲とはどこが違うのでしょうか?」

 玄空飛星と呼ばれる風水の一理論は、「三元九運」の時間軸に基づき、「紫白訣(九星)」を「洛書」の運行に伴って、飛星をするという三つの特徴から成り立ちます。
 余談ですが、しばし、玄空派と三元派の時間概念が、同じ三元九運に基づくと誤解されていますが、玄空派は三元九運に基づき、三元派は二元八運に基づくため、それぞれ違う時間概念に基づく風水なのです。それらを混同し、「三元派の中に玄空派」があると考えるのは間違いです。それぞれ、別の時間概念に基づく異なる体系です。
 さて、話が見事に逸れましたが、玄空飛星の三つの特徴「三元九運」の時間概念にのっとり、「紫白訣(九星)」を「洛書」に基づき飛星することは、「奇門遁甲」の系列に属する古典『都天撼龍経』の中に既に論じられているのです。
 それでは、以下に引用いたします。

『都天撼龍経』卷四:選宅三白
卷四 選宅三白
三元九運排九宮,正隅南北與西東,山向九宮卦内取,
放在中宮由此從,更見九宮之定位,三分詳審陰陽中,
陽順陰逆挨星訣,陽宅遁甲此為宗,造吉剋擇看地支,
不知所向支為師,雙山五行由此定,幹卦為前陰為遲,
年月日時有前後,有下無上愚如斯,上下紫白為最吉,
紫白皆無商短資,若知立向向為依,三分八卦是天機,
五黄為凶紫白吉,二三四七運不移,反吟伏吟不是吉,
紫白亦是凶一批,上下翻卦世爻定,六親詳看不順迷。

『都天撼龍経』卷四:選宅三白
卷四 選宅三白
三元の九運で九宮が並び、正隅の南北と西東、山と向の九宮を内卦より取り、中宮に放ち置いて此れより従う。
更に九宮の定位を見て、三分、詳しくし正すは陰陽の中、陽は順、陰は逆の挨星訣、陽宅遁甲此れを宗と為す。
造吉と剋択は地支を看て、向く所知らずして支を師と為す。双山五行は此に由って定まり、幹(干)卦は、前と為して陰を遅と為す。
年、月、日、時に前後有りて、下有りて上無きは愚かな如し。
上下の紫白を最も吉と為し、皆、紫白無きは商の短資。若しも立向を知れば向を依りと為して、八卦三分して是れ天機。
五黄を凶と為し紫白を吉とし、二、三、四、七は運移させず。反吟、伏吟は吉とはせず、紫白もまた是れ凶一批、上下で卦を翻し世爻を定め、六親詳しく看て迷うべからず。

<九宮定位図>

  * 奇門遁甲で言う「九宮」とは、玄空飛星の「九星」と同じで、一白、二黒、三碧、四緑、五黄、六白、七赤、八白、九紫です。
 まず、「玄空飛星」に見られる風水理論は、中国安渓の人、蒋大鴻(1616年-1714年)が大成者とされます。言い換えるのならば、蒋大鴻の風水を知ることが、玄空を知ることなのではないでしょうか。そして、玄空飛星の正体は、蒋大鴻の著作『地理辨正』のなかに書かれています。 『地理辨正』の中には、『青嚢經』、『青嚢序』、『青嚢奧語』、『天玉経』、『都天寶照経』の五書が入っており、後世の注釈本も様々です。
 その中でもとりわけ、『地理辨正折義』は、沙午峰の注釈だけでなく、特筆すべき蒋大鴻の高名な弟子の姜堯章による注釈が入っていることです。
 大変興味深い点は、蒋大鴻の書き残した『都天寶照経』に関する姜堯章の注釈です。玄空学の祖とされる蒋大鴻は、如何なる風水理論を持っていたかが、伺われるので、以下に引用します。
『都天寶照経』中篇巻四
[蒋大鴻] 天有三奇地六儀,天有九星地九宮,十二地支天干十,幹屬陽兮支屬陰,
[蒋大鴻] 時師專論這般訣,誤盡閻浮世上人。陰陽動靜如明得,配合生生妙處尋。
[姜堯章] 蒋氏曰。前節贊嘆已足。終篇又此又引奇門以比論者。
[沙午峰] 首句言奇門。次句言元運。
[姜堯章] 蓋奇門主地;從洛書來,與地理大卦,同出一原,

<訳文>
[蒋大鴻] 天には三奇、地には六儀が有る。天には九星、地には九宮が有る。
      十二地支と天干である十干、干は陽に属し、支は陰に属する。
[蒋大鴻] 時師は専らこの論を一般の訣とす、閻浮の如き世上の人たちはこの論を誤用
      し尽くしている。陰陽の動静の如し、明を得て、配合は妙なる処をもとめるべし。
[姜堯章] 蒋氏曰く。前節は既に賛嘆とし足る。終章はまた、奇門を以って引用し、この論
      とする。
[沙午峰] 首句は奇門を言とし。次句は三元九運を言とする。
[姜堯章] 奇門は、地を主とし洛書と地理大卦から由来する。それらは同じ源に帰す。
 つまり、蒋大鴻の風水とは、弟子の姜堯章によると奇門遁甲であったということです。奇門遁甲の中でも、『都天撼龍経』の「選宅三白」からわかるように、門向をとる技術として、絶対視されてきた奇門遁甲の一部分の理論が、玄空飛星だったのです。
 玄空飛星は、蒋大鴻以降、章仲山を経て、奇門遁甲の技術の一部が独自の発展をしていったものだということです。こうやって遡って考えると、古典研究は楽しいですね。

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